個人再生は、住宅ローンを守りながら、借金を減額できるという大きなメリットがあります。

しかし、その一方で、持ち家があるけれども住宅ローンなしの人や、住宅ローンがあるけれどもアンダーローンの人は注意が必要です。

ここでは、その場合のリスクや対処法についてお伝えしていきます。

個人再生で住宅ローンなしの場合の問題点

個人再生を行った場合、既にローンを完済した家は、強制的に売却を迫られることはありません。

しかし、住宅の査定額によっては、個人再生の手続きを行なうのが難しくなってしまう可能性があります。

その理由は、住宅の査定で出された資産価値は、清算価値(所有している財産を換価した金額)にプラスされ、弁済額が上がってしまうからです。

個人再生では、原則として借金が約5分の1に減額されるというメリットがあります。

しかし、そこで出された弁済額よりも、清算価値が上回る場合は、清算価値保障の原則から、清算価値の金額に弁済額を合わせなければなりません。

例えば、もし、住宅ローンの査定額が1,000万円であれば、弁済額は1,000万円以上となるので、返済が難しくなる可能性は高くなってしまうでしょう。

オーバーローンとアンダーローンでの違い

住宅ローンの返済が残っている場合でも、オーバーローンかアンダーローンかによって状況は変わって来ます。

  • オーバーローン:住宅ローンの残債が住宅の資産価値を上回る状態
  • アンダーローン:住宅ローンの残債が住宅の資産価値を下回る状態

オーバーローンの場合は、家に関して、実質、財産を持っていないことになるので問題はありません。

住宅資金特別条項の要件を満たしていれば、住宅ローン特則を利用することによって、住宅ローンの返済を続けながら、それ以外の借金を減額することが出来ます

しかし、アンダーローンの場合は、実質的に財産を所有していることになるので、その分は清算価値にプラスしなければなりません。

そうすると、住宅ローンなしの場合と同じような問題が生じてしまうのです。

住宅ローンなしやアンダーローンの場合の対処法

もし、住宅ローンなしで、持ち家もない場合は、今の借金を約5分の1に減らした金額がそのまま弁済額になる可能性が高いので、個人再生の手続きはうまくいきやすいでしょう。

参考記事:個人再生では借金を約5分の1に減額!でも詳しく見てみると

しかし、持ち家がある場合で、住宅ローンなしやアンダーローンの場合は、問題が生じてしまいやすくなります。

もし、弁済額が上がってしまうことを避けたい場合は、住宅を売却して、そこで得たお金を借金の返済に充てた上で、残債を債務整理の対象にするというのも一つの選択肢となってきます。

ただ、やはり持ち家は残しておきたいという方もいらっしゃるかと思います。

そういった場合は、個人再生ではなく任意整理の手続きを行なうことによって、借金問題の解決が可能か検討してみると良いでしょう。

任意整理の手続きは、整理の対象にする借金を選べますし、所有している財産が返済額に影響を与えることは一切ないからです。

もし、過去に利息を払い過ぎていて、過払い金が発生していたりすれば、任意整理の手続きでも対応は可能となってくるので、まずは、法律の専門家に相談されてみることをお勧めいたします。